住宅ローンを組むときや借り換えるとき、
「変動金利にするか、固定金利にするか」で迷う方は多いと思います。
将来の金利がどうなるかなんて、誰にもわかりません。
後になって「こっちを選べばよかった!」と後悔することもあるでしょう。
とはいえ、その時が来たら、迷いつつもどちらか選ぶことになります。
だからこそ、他人の答えではなく、
自分で考え、納得できる選択をすることが大切です。
今回は、そのための考え方をわかりやすくお伝えします。
1.変動金利と固定金利のちがい
まずはそれぞれの特徴を、ざっくりまとめてみます。
タイプ | メリット | デメリット |
変動金利 | ・最初の金利が低い | ・金利が上がると返済額も増える ・将来の見通しが立てにくい |
固定金利 | ・毎月の返済額が一定で安心 ・家計の計画がたてやすい | ・金利が高めに設定されている |
2.金利が上がったとき、誰がそのリスクを負うのか
「変動金利にするか、固定金利にするか」で迷ったら、まずはこう考えてみてください。
「もし金利が変わったとき、自分で考え対応できるか?」
金利のことをあれこれ考えるのがストレスだったり、
金利の上がり下がりに一喜一憂したくない場合は、固定金利がおすすめです。
固定金利が変動金利に比べ高いのは、
「一定期間、金利を固定してもらう保険料を支払う」と考えるとわかりやすいでしょう。
リスクは銀行が負い、自分は安心を買うイメージです。
一方で、金利が上がっても冷静に考え、柔軟に対処ができそうなら、
自分が金利変動リスクを負う変動金利も選択肢に入ります。
なお、「10年固定」などの当初固定金利タイプの住宅ローンも、
固定期間終了後に金利が上がる可能性があるため、自分がリスクを負っていると考えた方が良いでしょう。
3.変動金利が向いている人・向いていない人
変動金利を選ぶなら、「もし金利が上がったとき、どう対応するか」を考えておくことが大切です。
大きく分けて、対処法は2つあります。
①繰り上げ返済をする
金利が上がったら、繰り上げ返済をすることで利息の負担を減らすことができます。
・返済額が増えても、家計に大きな影響がない
・いざという時に、繰り上げ返済できる預貯金がある
こんな人なら、金利が上がっても慌てずに対応できるでしょう。
②マイホームを売却する
万が一住宅ローンの完済が難しくなった場合に、
「家を売る」という判断ができるかどうか考えてみてください。
・今の家に強いこだわりがない
・売りやすい物件である
柔軟に住まいを変えられる人なら、変動金利を選びやすいでしょう。
4.まとめ
将来の金利がどうなるかを、正確に予測できる人はいません。
「変動金利と固定金利、どちらが得か?」という答えは、後にならないとわからないのです。
だからこそ大切なのは「自分に合ったリスクの取り方はどちらか?」という視点。
リスクにどう向き合うか、どこに安心を求めるかは、人それぞれです。
自分の暮らし方や考え方に合った納得できる答えを、ぜひ見つけてくださいね。