ポルシェに乗りたい夫、車に興味がない妻

夫が車好きであることは、結婚して、一緒に生活していく中でじわじわと知りました。

他にこれといった趣味もなく、仕事を頑張るモチベーションになるならと、
夫が「車買い替えようかな?」と相談してきたときは、「いいね!何にする?」と前向きに答えていました。

すでに乗用車をもう1台持っていたので、次に選ぶ車の条件をこんなふうに決めました。

  • 軽自動車くらいの価格
  • 住宅ローン審査に影響を与えないよう、ローンを組まずに買えるもの
  • 家族4人で乗れる車

中古車販売サイトを日々チェックしては「これはどう?」と見せてくる夫。
そんな中、ある日彼が「軽自動車くらいの価格で買えるポルシェ」を見つけてきたのです。

ポルシェなんて冗談でしょ?

「ポルシェなんて、無理無理」と最初は全く本気にしていませんでした。
しかし、それから1年間、夫は毎日、日本中の中古ポルシェの情報を送ってきます。
(正直なところ、車に興味のない私には、どれも同じ車にしか見えませんでした。)

そんなある日、ポルシェに試乗させてもらう機会が訪れます。

いつも走っている道なのに、後ろから蹴飛ばされるような加速感と心地よいエンジン音。
運転が好きではない私でも「この車の助手席なら乗りたい!」と、
初めて夫の気持ちがわかったような気がしました。

理想の一台を求めて

理想のポルシェを見つけるのは簡単ではありません。
年式、走行距離、車の状態、色、ミッション、ハンドル位置、そしてなにより価格。
すべてが満足できる車を探すのは至難の業でした。

中古車販売サイトに良さそうなポルシェが出ては、近場であれば見に行ったり、
旅行先で気になる車をチェックしたりと、家族を巻き込んでの「ポルシェ探しの旅」が続きました。

そしてついに、偶然にも隣の市で理想的なポルシェを発見。
購入の決め手は次のポイントでした。

  1. 保証つきで、1か月乗ってみて問題があれば対応してくれる
  2. ディーラーでしっかり点検されていた安心感
  3. 中古車販売店の対応が良かった
  4. とにかく安い(当時、某中古車検索サイトで最安値)
  5. 汚れはあるが、磨けば光りそう
  6. 希望したマニュアル車ではないが、左ハンドルのRR

中古のポルシェを買う事には不安もありましたが、
「憧れの車に乗ってみて、維持できなければ手放せばいい」という覚悟で購入を決意しました。

憧れの車との10年

あれから10年近くが経とうとしています。
夫はもっと魅力的な車に出会ったら買い替えると言っていますが、
なかなか次の候補は現れないようです。


これから先、どんな車と出会うのかはまだわかりません。
でも今は、このポルシェと一緒に、家族での時間を楽しんでいきたいです。